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友人でライターの青木達也氏から先日のワンマンライブのレポート原稿が届いたのでご紹介します。


■LAVESワンマンライブ 2005/10/29 at Shimokitazawa club CAVE-BE

「"まざりたい"の。そんな感じ。他の誰とも混ざりたくないもんね俺。俺は俺。人は人。何時でも何処でも誰とでも対立していたいの。ただ彼女だけが、俺を優しい気持ちにさせるんだよ。俺に優しくすることを、俺は彼女にだけは許すんだよ。」

---吉野朔美「恋愛的瞬間」より



小雨降る下北沢、午後7時。湿っぽい空気の中、流れる気怠げなSE。それを切り裂くように、突然、ギターの音が響きわたる。LAVES初のワンマンライブは、こうして始まった。

オープニングの「カラスとヤギとハイファンデーション」から、3曲目の「10%リバーシブ」まで、曲間は無し。章也の「ありがとう」という言葉以外、MCもナシ。5曲目の「ソノカタチ」まで、ほぼノンストップ。MCを入れるより、1曲でも多くの曲を聴いてもらいたい---それが彼らのスタンスなのだが、そのせいか、LAVESのライブはいつも短かく感じられるんだよね。僕が個人的にお気に入りな「after all」も、あっさり4曲目に演っちゃうしさ〜。

しかし今夜はワンマンライブ。宏明曰く、「いつもとは違った姿を見せたい」ということで、アコギを抱えた光を残し、他のメンバーはいったん退場する。そして本邦初公開………かどうかはわからないが、光のヴォーカルによる「アメリカ」が披露された。決して上手くはないが、光の人柄が偲ばれる歌声に涙する観客も。続いてエレアコを手にした章也も加わり、MCを挟みながら、さらに2曲を演奏する。章也と光が出会ってから、他のメンバーが集まるまでの間、こうして二人で演奏していたという。当時の彼らの姿が垣間見られた、アコースティックセッションだった。

その後、宏明と省三がステージに戻り、ライブは後半へと突入する。リラックスした客席のムードに合わせたかのような、スローテンポの「羽根」。一転してハードなベースのフレーズから始まる「尖った月」。章也と光の二人による、アコースティックなサウンドもいい。しかし宏明と省三がいてこそのLAVESなのだと言わんばかりに、これもまたハードなナンバーの「三十五度」が続く。客席もいやおうなしに盛り上がり、歓声を上げる女の子達(いや男の声も聞こえたけどさ)。

ここで問いたい。LAVESの魅力って何だろう?

曲がいいとか、歌詞がいいとか言うのは簡単だ。でもね、もしも他のアーティストがLAVESの曲を演ったら、君は聴きに行くかい?

僕は行かない。LAVESのサウンドは、LAVESにしか出せない。

クランチ気味な音色が心地良いコードワークに、ほかの誰のものでもない、章也自身のものとしか言えないヴォーカル。曲中では章也のサポートにまわりつつ、ソロでは思いきりソリッドな音で、文字通り暴れ回る光のギター。出るときは出る、引くときは引く、ボトムラインを一手に受け持つ宏明のベース。リズムキープを身上としつつ、時折印象的なフィル・インを決める省三のドラム。そんな四人の出す音が混ざりあったとき、生み出される強烈なグルーヴ。混ざっていながら、決して埋没していない、この絶妙な音の混ざり具合が、LAVESのいちばんの魅力だと僕は思う。

そしてライブは、いよいよ終盤を向かえる。「I do not belong here」から「ブレーメン」までの4曲を続けざまに演奏した後、誰もが望んでいなかったMCが。「Time Everyという曲で、最後です。」最後を飾るにふさわしい、叙情的な曲。その余韻が残る中、「ありがとう」の声を最後にステージを後にする四人。客席からは、アンコールを期待する拍手の音が響く。当然だよね。しかしメンバーはステージに戻ってこない。

と思ったら、なんと客席の後方から章也が登場。「ありがとうございました。ほんともう、何も出ないです」というコメントに爆笑する観客。うん、これがLAVES流のアンコールなんだよね、きっと。



※文章中の敬称は略させていただきました。


Set List:

1. カラスとヤギとハイファンデーション

2. GELL 1000

3. 10%リバーシブ

4. after all

5. ソノカタチ

6. アメリカ

7. ライラック

8. キャンパス

9. 羽根

10. 尖った月

11. 三十五度

12. I do not belong here

13. バタフライヤー

14. through

15. ブレーメン

16. Time Every



writer 青木達也(Un balance)

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